QSFP-DDとは? QSFP56 / QSFP28 /QSFP+および OSFP / CFP8 / COBOとの相違点について
QSFP-DD モジュールは、400G 光トランシーバーの中で小型フォームファクターとして、業界最高の帯域密度を提供すると同時に、低速のQSFP プラガブルモジュールやケーブルとの下位互換性があるため、大きな注目を集めています。QSFP-DD は、400G イーサネットにおける最新の注目光トランシーバーとして、QSFP56、OSFP、CFP8、COBO などの他のモジュールとよく比較されます。
QSFP-DD モジュールとは
QSFP-DD(QSFP56-DDとも呼ばれる)とは「Quad Small Form Factor Pluggable Double Density」の略語で、IEEE802.3bsおよびQSFP-DD MSA規格に完全に準拠しています。「二重密度(Double Density)」という用語は、通常のQSFP28モジュールと比較して、モジュールがサポートする高速電気インターフェースの数を2倍にすることを指します。 NRZ変調技術により、各チャネルのデータレートは25Gb/sに達し、200Gネットワーク伝送を実現します。また、PAM4変調技術により、各チャンネルのデータレートは50Gb/sに達し、400Gのネットワーク伝送を実現することができ、ハイパフォーマンスコンピューティングデータセンターやクラウドネットワークに適しています。
QSFP-DDモジュール フォームファクタのメリット:
◉下位互換性:QSFP-DDにより、既存のQSFPモジュール(QSFP+、QSFP28、QSFP56など)をサポートし、エンドユーザーとシステム設計者に柔軟性を提供することができます。
◉2x1ポート・スタック統合コネクター:1段ケージコネクタシステムと2段スタック型ケージコネクタシステムをサポートします。
◉SMTコネクターと1xNケージ設計:ケージ設計の最適化、およびモジュールケースの最適化により、モジュールあたり少なくとも12Wの熱サポートが可能になります。そのため、光トランシーバー放熱性への要求が下がり、不要なコストを削減することができます。
◉ASIC設計:複数のインターフェースレートをサポートし、QSFP+およびQSFP28モジュールとの完全な下位互換性があるため、ポートおよび機器の導入コストを削減することができます。
QSFP-DD モジュール vs QSFP+/QSFP28/QSFP56モジュール
QSFP-DD | QSFP56 | QSFP28 | QSFP+ | |
---|---|---|---|---|
リリース年 | 2016 | 2018 | 2016 | 2010 |
電気インターフェースレーン | 8 | 4 | 4 | 4 |
シングルチャネルレート | 25Gbps/50Gbps | 50Gbps | 25Gbps | 10Gbps |
変調方式 | NRZ/PAM4 | PAM4 | NRZ | NRZ |
下位互換性 | QSFP+/QSFP28/QSFP56 | QSFP+/QSFP28 | QSFP+ | template |
QSFP+ | 400G データセンターの相互接続 | 40G/100G/200G ネットワークの相互接続 |
関連記事: QSFP56とは?QSFP56 vs QSFP28 vs QSFP+の比較について
QSFP-DD モジュール vs OSFP/CFP8/COBO モジュール
QSFP-DD(QSFP56-DD)およびOSFP / CFP8 / COBOは、市場に出回っている400G光トランシーバーのフォームファクターであり、それらの違いを以下に示します。QSFP-DD | OSFP | CFP8 | COBO | ||
---|---|---|---|---|---|
サイズ | 18.35mm×89.4mm×8.5mm | 22.58mm×107.8mm×13.0mm | 41.5mm×107.5mm×9.5mm | 最も小さいClass Aのサイズ(34mm×36mm×8mm) | |
電気インターフェースレーン | 8 | 8 | 8 | 8 | 16 |
レート | 200Gb / s(8x25G)と400Gb / s(8x50G) | 400Gb/s (8x50G) と800Gb/s | 400Gb / s(16x25G、8x50G、4x100G) | 400G | 2x400G |
消費電力 | 7-12W | 12-15W | 最大24W | 17.5W | |
ホットプラグ | 〇 | 〇 | 〇 | ✕ | |
下位互換性 | 〇 | ✕ | ✕ | ✕ |
800Gネットワークへの活躍
400G光トランシーバの普及につれて、800Gネットワークの導入・移行が積極的に行われています。米国サンディエゴで開催されたOFC2020(光ファイバ通信国際会議)において、800Gネットワークの普及とその将来性が話題の中心となり、400Gの次代を担うという今後の活躍が期待されています。
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