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EIGRPとOSPF:メトリック計算の違いを解説

Updated on 6月 30, 2022
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それぞれは、ホップ数(通信経路上に存在する転送・中継設備の数)重視のディスタンスベクター(RIP)、コスト値重視のリンクステート(OSPF)、そして距離と方向の複合値を重視するハイブリット(EIGRP)である。  三つの中、リンクステートの代表であるOSFPと、ディスタンスベクターの代表であるRIP、それぞれの違いとは?関連記事「OSPFとは?RIPとの違いを分かりやすく解説

目次

ハイブリット型ルーティングの代表であるEIGRPとは

EIGRPのメトリック計算

OSFPとは?その動作・仕組みについて

OSPFエリア

EIGRPとOSPFの比較について

 

ハイブリット型ルーティングの代表であるEIGRPとは

EIGRP(Enhanced Interior Gateway Routing Protocol)とは、複合メトリックを採用して最適ルートを選出するルーティングプロトコルです。

シスコ独自のプロトコルとして、OSPFのコスト値やRIPのホップ数とは違い、複合メトリックは遅延(Delay)、帯域幅(Bandwidth)、信頼性(Reliability)、負荷(Load)という五つの要素から算出されます。

注:メトリックとは、発信源から通信相手までのパスの距離ということです。

 

EIGRPの仕組みについて

EIGRPはOSPFと同じくネイバー関係の締結が必要である。ネイバー関係の確定により、経路情報のやいとり、パケット通信、構成の変更に伴う通知などの情報交換が実行できるようになる。

 

Helloパケットによるネイバー関係の確立

通信相手(ネイバールーター)とのHelloパケット通信をやり取ることで、ネイバー関係を確立する。ちなみに、Helloパケットを定期的にやり取りし、ネイバー関係を維持する必要もある。

従って、隣接ルーターは自身のネイバーテーブルに保存される。

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Updateパケットによるルート情報の更新

ネイバー関係の構築を踏まえて、隣接ルーター同士は互いに自分が保有しているルート情報を開示し合う。その通信やり取りによって、同じAS内のすべてのルーターは同一のトポロジーマップを共有するようになる。すべてのルート情報はルーターのトポロジーテーブルに保存される。

そのルート情報の中に、各ルートの複合メトリック(パスの距離)が含まれいる。

 

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DUALアルゴリズムに基づく最適ルートの選出

通信やり取りをする度に、既存のトポロジーテーブルから最適ルートを選出する。その選出方法はEIGRPのDUALアルゴリズムを活用し、各ルートの複合メトリックを計算して、メトリックの最も小さい経路を選ぶ。

 

EIGRPのメトリック計算

EIGRPは五つの要素から算出された:帯域幅(BW)、信頼性(RELIABILITY)、MTUサイズ、負荷(LOAD)、遅延(DLY)。

EIGRPメトリックの計算式:メトリック=[K1*BW + K2*BW / (256-LOAD) + K3*DLY] * 256

さらに、五つの要素に対して、重要性の度合いを示す係数をそれぞれの要素にかける。EIGRPの場合、係数K1=K3=1、係数K2=K4=K5=0になる。

すると、デフォルトのEIGRPメトリックの計算式:メトリック=(BW+DLY)* 256

 

  • BW = (10の7乗)/経路上の最小の帯域幅

  • DLY = 経路上の累積遅延/10

  • 帯域幅:Show intでは「BW 100000Kbps」と表示される

  • 遅延:Show intでは「DLY 100μsec」と表示される

注意すべきなのは、ここの帯域幅が経路上の最小値を取る。そして、遅延は宛先までパス全体の累積値を利用する。例えば、同じ経路上に100Mbpsと1000Mbpsの帯域幅が同時に存在すれば、100Mbpsを利用する。帯域幅1000Mbps、遅延3000μsの場合、該当ルートのEIGRPメトリックは:[10000000/100000 + 3000/10] * 256=102400

 

OSFPとは?その動作・仕組みについて

OSPF(Open Shortest Path First)とは、ディスタンスベクター型ルーティングプロトコルの代表であり、通信経路のコスト値で最適ルートを決めるという経路制御の方式である。関連記事「OSPFとBGP:AS内外の経路制御を解説

 

SPF(コスト値)アルゴリズムによる経路制御

SPFとは、Shortest Path Firstの略で、宛先までのコスト合計値を計算した上で最適ルート(コストの合計値が最も低いルート)を決めるアルゴリズムである。

コスト値の算出は上記の公式に示す通り、10Mbpsのコスト値が10、1Gbps(1000Mbps)のコスト値が1と見なす。

 

ルーターAのコスト合計値が4、ルートBのコスト合計値が11。ルートAを最適ルートだと見なす。

また、すべてのリンクが1Gbpsの場合、各ルートのコスト合計値は宛先によって異なる。ルーターAのコスト合計値が4、ルートBのコスト合計値が2。ルートBを最適ルートだと見なす。

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OSPFエリア

OSPFエリアとは、同じトポロジマップ(LSDB)を持つルーターのグループであり、ネットワークの細分化による通信の効率化を実現した。

LSAとは、Link State Advertisementの略で、OSFPルーターの持つ自分に関する情報(ルーターID、リンク数、コストなどのインターフェース情報)が含まれている。

LSDB(Link State Database)とは、LSAを収納するトポロジテーブルであり、ネットワーク全体の構造いわゆるトロポジマップを反映するデータベースである。

 

EIGRPとOSPFの比較について

アイテム OSPF EIGRP
リングトポロジでの作業 EIGRPより優れている 良くない
ハブアンドスポークでの作業 うまく機能しない とてもうまくいく
WANに最適 はい はい
データセンターに最適 EIGRPより優れている OSPFより悪い
標準プロトコル はい いいえ
MPLSトラフィックエンジニアリングサポート はい いいえ
サービスプロバイダーIGPとして最適 はい いいえ
複雑さ より複雑 より簡単
デフォルトの収束 デフォルトのタイマーでは収束が遅い フィジブルサクセサで高速
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