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G.654.A、G.654.B、G.654.C、G.654.D、G.654.E、光ファイバの各カテゴリ規格、違い、特徴について解説

G.654規格について

ともや

翻訳者 ともや
2021年2月6日 に投稿された


 トラフィックの急増に連れて、長距離かつ低損失の光信号伝送を実現できるソリューションが求められています。G.654.Eに準拠したシングルモード・光ファイバーはG.652と比べて、より低い伝送損失と広いコア断面積を有し、100G/200G/400Gネットワークのような長距離光伝送に適合していると考えられます。

光信号対ノイズ比の改善を目的としたG.654.Eは低損失かつカットオフ波長が1550nm波長帯であるシングルモード光ファイバ及びケーブルの構造・機械的・伝送的特性について記述した標準です。G.654.Eは2016年に改定されたITU-T G.654に含まれた1つのカテゴリーです。ほかには、海底用光ファイバとして用いられるG.654.A、G.654.B、G.654.CとG.654.Dという4つのカテゴリーが存在します。

 使用温度範囲やマクロベンド損失において、低損失かつ大口径によって特徴づけられたG.654.E光ファイバは海底用シングルモード・光ファイバと比べて、より優れた性能を有しています。例えば、±2℃の周囲環境温度に適する海底用光ファイバに対して、-65℃~85℃の陸上環境に適するように設けられたG.654.E光ファイバは高耐曲げ性能・非線形耐性を持ちます。下記の図はG.654.A、G.654.B、G.654.C、G.654.EとG.654.D、5つの基準に基づく光ファイバの特性を示しています。

カテゴリー 
G.654 A G.654 B G.654 C G.654 D G.654.E
詳細
モードフィールド径 波長 1550nm 1550nm 1550nm 1550nm 1550nm
標準値 9.5 ~ 10.5μm 9.5 ~ 13.0μm 9.5 ~ 10.5μm 11.5 ~ 15.0μm 11.5 ~ 12.5μm
公差 ± 0.7μm ± 0.7μm ± 0.7μm ± 0.7μm ± 0.7μm
グラッド径 標準 125μm 125μm 125μm 125μm 125μm
公差 ± 0.7μm ± 1μm ± 0.7μm ± 0.7μm ± 1μm
グラッド非円率 最大 ≤2.0 % ≤2.0 % ≤2.0 % ≤2.0 % ≤2.0 %
コア偏心量 最大 ≤ 0.8μm ≤ 0.8μm ≤ 0.8μm ≤ 0.8μm ≤ 0.8μm
ケーブルカットオフ波長 最大 ≤ 1530 nm ≤ 1530 nm ≤ 1530 nm ≤ 1530 nm ≤ 1530 nm
マクロベンド損失 半径 30mm 30mm 30mm 30mm 30mm
ターン数 100 turns 100 turns 100 turns 100 turns 100 turns
1652nmでの最大 0.5dB 0.5dB 0.5dB 0.5dB 0.1dB
プルーフストレス 最小 0.69Gpa 0.69Gpa 0.69Gpa 0.69Gpa 0.69Gpa
波長分散パラメータ D1550max 20ps/(nm · km) 20ps/(nm · km) 20ps/(nm · km) 23ps/(nm · km) 23ps/(nm · km)
S1550max 0.070ps/(nm2 · km) 0.070ps/(nm2 · km) 0.070ps/(nm2 · km) 0.070ps/(nm2 · km) 0.070ps/(nm2 · km)
Cable属性
損失係数 1550nmでの最大 0.22dB/km 0.22dB/km 0.22dB/km 0.22dB/km 0.23dB/km
PMD係数 M 20 cables 20 cables 20 cables 20 cables 20 cables
Q 0.01% 0.01% 0.01% 0.5dB 0.01%
最大PMDQ 0.5ps/√km 0.5ps/√km 0.5ps/√km 0.5ps/√km 0.2ps/√km

光信号耐雑音比の改善を目的としたG.654.E

光信号対雑音比(optical signal to noise ratio:OSNR、下記OSNRと呼ぶ)は、信号光パワーと雑音光パワーの比として定義され、光信号の伝送性能を判断する指標の1つです。G.654.Eに準拠した光ファイバは比較的に低いマクロベンド損失かつ広いコア断面積を有するため、送信パワーを上げるとOSNRが大きくなります。

 G.654.Eと他の基準のパフォーマンスを判断するために、FoM(Figure of Merit)という評価指標が用いられます。伝送損失を意味するY軸のQ値により、信号損失と伝送距離を判断することができます。下記の図に示すように、伝送距離の拡大に連れて、雑音の発生による影響も深まります。5つの光ファイバーを比較した結果かれ見れば、長距離のちょ高速伝送に適合するG.654.Eに準拠した光ファイバが理想的だと考えられます。


G.654.E-Fiber-performance(2).jpg

長距離伝送特性の向上に向けたG.654.E

 長距離伝送ネットワークを実現するには低損失かつ高速通信に向けた光ファイバが必要です。低損失・陸上の高速通信を目的として設けられたG.654.E光ファイバは広いコア断面積を有し、強化された光信号の長距離伝送(900km以上の遠距離伝送)に適します。さらに、EDFA(光信号増幅器)とDRA(分布ラマン増幅)を設置した信号伝送システムにおいて、G.654.Eに準拠した光ファイバでの敷設により、400Gbpsの長距離伝送(2000km以上)が可能です。

ネットワーク構築の経済性強化

 単価で考えれば、G.654.EはG.652より高い設置コストを費やすように見えますが、実用を踏まえて推定すれば、G.654.Eに準拠した光ファイバの採用による中継ノード・配線コストの低減はネットワーク全体の経済性向上に結びつくと考えられます。

まとめ

 低損失・超高速伝送に向けたG.654.E光ファイバは間違いなく今後の長距離伝送ネットワークに広く使用されるだろう。時代変革に伴うニーズ・トラフィックの急増に応じて、G.654.E光ファイバは100G、200G、ないしは、400Gネットワークを構築するのになくてはならない存在だと言っても過言ではあります。

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