LAN vs MAN vs WAN:違いは何ですか?
地理的な通信範囲によって、ネットワーク通信網は三つに分類されることが多い。それぞれは、家庭、社内、店舗などの拠点内回線であるLAN、近隣の村やいくつかの施設・拠点を束ねるMAN、そしてインターネットを介して拠点間かつ世界的範囲の通信を実現したWANです。
LANとは
LANとは「Local Area Network」の略語で、社内、家庭内、店舗など限定されたエリアでのネットワークを意味します。例えば、家庭内のネットワークは「家庭内LAN」で、社内ネットワークは「社内LAN」と呼ばれます。また、無線技術の普及に伴い、Wi-Fi接続を利用した「無線LAN」も日常的です。「関連記事:LANケーブルの規格、仕様、特徴について」
WANとは
WANとは「Wide Area Network」の略語で、複数のLANを跨いて、回線内の相互通信を結んだネットワークを意味します。敷地内や建物内のLANとは違い、より広域的なWANは遠く離れた拠点間通信だけでなく、都市ないしは国の間での通信をカバーすることが可能です。
MANとは
MANとは「Metropolitan Area Network」の略語で、一つの町や都市を繋ぐ回線網を意味します。その規模はLANとWANの中間に該当します。拠点間の通信を光ファイバー回線で結び、中長距離のデータ伝送を実現したネットワークとして、MANもLANの組み合わせによって構成されます。
NAT:LANとWANの間に存在するIPアドレス変換を実現
IPアドレスは「グローバルIPアドレス」と「プライベートIPアドレス」に分類されます。「関連記事:動的IPアドレスと静的IPアドレス、その違いとは?」
「グローバルIPアドレス」とは、インターネットを利用する際に、一意に割り当てられるIPアドレスであり、インターネット上の住所とも言えます。
「プライベートIPアドレス」とは、グローバルではなくLANの接続に当たって、一定範囲内の通信やり取りをするのに使用されるIPアドレスであり、関連機関に申請する必要はなく自由に使えます。
プライベートIPアドレスを利用するLAN側、グローバルIPアドレスを利用するWAN側、2つ異なるネットワーク間の通信を可能にするために、IPアドレスの変換が必要です。NAT(Network Address Translation)はまさにプライベートIPアドレスとグローバルIPアドレスの相互変換をに変換する技術である。
上記の図を示すように、LANから発信されたIPパケットの場合、送信元IPアドレスである「プライベートIPアドレス」はNATによって、グローバルIPアドレスに変換します。

LAN vs MAN vs WAN:
タイプ | LAN | MAN | WAN |
---|---|---|---|
ネットワーク範囲 | 限定されたエリア(家庭・会社・建物内など) | 限定されたエリア(家庭・会社・建物内など) | 広域的で広い範囲内の通信(複数の国ないしは、世界的範囲) |
通信IPアドレス | プライベートIPアドレス | グローバルIPアドレス | グローバルIPアドレス |
帯域幅 | より低速(1000BASE-T以上) | 中・高速(40Gもしくはそれ以上) | 超高速(100Gもしくはそれ以上) |
メンテ・保守 | 容易 | 困難 | 困難 |