スイッチのコンボポート(共用ポート)とは?使い方と種類について
初めてイーサネットスイッチを見たとき、その上のさまざまなポート、特にコンボポートについて戸惑いを感じしているネットワーク初心者が多いでしょう。なぜならば、コンボポートの外観は一般的なイーサネットポートの外観と非常に似ているためだと考えられます。この記事では、スイッチのコンボポートについてわかりやすく解説します。
コンボポート(Combo Port)とは
コンボポートは、光電式多重化インターフェース( Optoelectronic Multiplexing Interface)とも呼ばれ、イーサネットスイッチ上の2種類のイーサネットインターフェイス(RJ45ポートとSFPポート)を備えた光電複合ポート(パネル)です。つまり、2つの異なる物理層をサポートし、同じスイッチング構造とポート番号を共有できる複合ポートです。ただし、2つの異なるポートを同時に使用することはできません。簡単に言えば、RJ45ポートがアクティブになると、SFPポートは自動的に無効になり、その逆も同様です。
通常、RJ45ポートはツイストペアで接続されていますが、SFPポートには銅ケーブル(DACとAOCなど)または光モジュールと光パッチケーブルが必要です。コンボインポートに対して明らかな利点は、あまり多くのスペースを取ることなく、ネットワーク接続の種類を選択するという点で、より多くの柔軟性が得られることです。弊社のS3900-24F4Sスイッチ、20個の1000BASE-X SFPポートと4個のコンボポートが備えている為、スイッチを24個のSFPポートまたは20個のSFPポートと4個のRJ45ポートを持つように構成できることになります。

図1:S3900-24F4Sスイッチのコンボポート
コンボポートの使い方
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1、コンボポートの光ポートまたは電気ポートのいずれかを使用できますが、両方を同時に使用することはできません。
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2、コンボポート一組にてのツイストペアポートとSFPスロットの両方をネットワークデバイスに接続すると、SFPスロットが優先されます。
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3、SFPモジュールがネットワークデバイスにリンクすると、SFPスロットがアクティブになります。
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4、コンボポート一組にてのツイストペアポートとSFPスロットは、VLAN(Virtual Local Area Network)の割り当て、アクセス制御リスト、スパニングツリーなどの同じ設定を共有します。
コンボポートタイプ
シングルコンボポート
シングルコンボポートは、1つのポートビューに対応するデバイスパネル上の2つのイーサネットインターフェイスです。ユーザーは、同じポートビューで2つのポートのステータスを切り替えを実施されます。シングルコンボポートは、レイヤ2またはレイヤ3イーサネッ トインターフェイスにすることができます。
デュアルコンボポート
デュアルコンボポートは、2つの異なるポートビューに対応するデバイスパネル上の2つのイーサネットインターフェイスです。ユーザーは、光ポートビューまたは電気ポートビューで2つのポートのステータスを切り替えることができます。ただし、デュアルコンボポートは、レイヤ2イーサネットインターフェイスのみです。
コンボポートとSFPポート
コンボポートには、電気ポートと光ポートがあります。電気ポートとそれに対応する光ポートは、論理的に多重化されています。通常、RJ45イーサネットポートは100m以内の距離でスイッチを接続するために使用されますが、SFPポートはファイバの種類に応じてより長いファイバ接続に使用されています。実際のネットワーク要件に応じて、どちらを使用するかを選択できます。
SFPポート(small form-factor hot-pluggable interface)は、mini-GBICポートとも呼ばれ、ギガビットデータ伝送用に設計されています。SFPポートは、銅リンクと光ファイバリンクとの双方リンクをサポートできます。光ポートリンクでも電気ポートリンクでも、それらの唯一の違いは物理層です。銅製SFPモジュールがSFPポートに挿入されている場合、通常ではイーサネットLANパッチケーブル(Cat5/Cat5e/Cat6)でデータ伝送用に配置されます。また、長距離の光ファイバ伝送だと、SFPモジュールとLC光パッチケーブルが必要になります。
結論
イーサネットスイッチのコンボポートに対して、光ポートまたは電気ポートを同時に使用できないことを再度ご注意ください。通常、コンボポートはベンダーによってラベル付けされると考えられます。もし不明な場合は、スイッチパネルにてのインターフェイス識別子に基づいてコンボポートを識別できます。 もし2つのポートが同じIDを持っているが、異なる伝送メディアに接続している場合、2つのポートはコンボポートとして多重化されます。上記のネットワークコンボポートに関する説明内容では、ご参考になって頂けますと幸いです。