RTP(Real time Transport Protocol)とは、音声や映像のデジタルデータによって構成されたIPパケットで、受信側で音声や映像の再生を実現させるためにUDPの上位層で動作するプロトコルである。
デジタルの音声データをRTPパケット化にする周期はおおよそ20~60ミリ秒(適正値)かかる。周期がなくなると、遅延もひどくなるわけである。
関連記事:「UDPとTCP、違いとメリットを図解で」
図1:アナログ信号のIPパケット化
◉ RTSP:Real Time Streaming Protocolの略で、メディア(音声、動画など)の再生・早送り・停止などの機能を制御する。
◉ RTCP:Real Time Control Protocolの略語で、通信状況(遅延時間、パケット損失率、送出と受信のパケット数など)を含む管理パケットを通信参加者に提供するプロトコルである。常にRTPとセットで使用される。
◉ SDP:Session Description Protocolの略で、セッションに必要な接続情報(接続方法、伝送方式、メディアの種類など)を記述したデータである。
図2:RTPプロトコルスタック(構造)
RTPと同じ、RTCP、SDP、RTSPもUDPとICPの上位層で用いられる。それによって、階層的な構造をもつ一連の通信プロトコル群は構成され、RTPストリーミングを実現する。
図3:RTPストリーミングの動作
関連商品:S3400-24T4FP(24xPoE+ポート @370W、4x1Gb)|45,217円
RTPパケット転送を行う前に、受送信両側のコネクション確立が必要である。
SIP(Session Initiation Protocol)とは、事前に相手との通信伝送路(セッション)を確立・切断し、音声や動画のやり取りがスムーズに進むよう機能するプロトコルである。SAP(Session Announcement Protocol):特定の映像や音声の配信サービスを検索するために用いられるプロトコルである。
他のプロトコルは上記のTCPと同じ。
図4:SIPプロトコル構造
図5:SIPによるセッション確立
定義から見れば、SIPはRTPの前に行われる動作で、接続情報の共有を目的とするプロトコルである。
それに対して、RTPは通信がスムーズに進むために、各アプリケーションにおける活用に応じて設けられたプロトコルダル。