100Gクラウドデータセンター接続ための効果的なソリューション
近年、トラフィックやデータ通信量の急激な増加に伴い、データセンターの100G化が加速しています。また、AI、VR/AR、4K映像などのクラウドベースのサービスをより効果的に提供するために、クラウドデータセンターなどの大規模な100Gデータセンターが世界中で大規模に建設されています。100Gクラウドデータセンターは、効率的な新しいデータセンターとして、そのインフラに高い要求が突きつけられています。この記事では、100Gクラウドデータセンター内部の相互接続のための効果的なソリューションをご紹介します。
100Gクラウドデータセンターベース
クラウドデータセンターは、クラウドコンピューティングに基づく新しいタイプのデータセンターで、コンピューティング、ストレージ、ネットワークリソースの疎結合、各種IT機器の完全な仮想化、高度なモジュール化、自動化、エネルギー節約を特徴としています。
クラウドデータセンターは、一般的にクラウドプロバイダーが所有・管理し、ネットワーク経由でアクセスできる高性能なコンピューティング、ネットワーキング、ストレージのリソースやサービスを多くの組織に提供します。したがって、クラウドデータセンターは通常、非常に大規模であり、リソース配置、運用効率、柔軟性、拡張性の面で大きなメリットがあります。
100Gクラウドデータセンターアーキテクチャ
100Gイーサネットの台頭により、多くのクラウドデータセンターは100Gにアップグレードされ、より広い帯域幅とポート密度によってデータスループットを向上させます。データ交換とスループット容量を向上させるため、100Gクラウドデータセンターでは、スパインコア、エッジコア、ToRを含むフラットのスパイン・リーフ(spine-leaf)アーキテクチャを採用しています。100Gクラウドデータセンターの異なるレイヤー間の接続は、以下に示すように、伝送速度と距離が異なります。
100Gクラウドデータセンターにおける要件
データ処理能力を高めるため、100Gクラウドデータセンターでは、高速性、高密度、低消費電力、高可用性といった、インフラに対するより高い要件が求められています。
高速性:データセンターのトラフィックが爆発的に増加しているため、大量のデータ伝送ニーズに対応するには100G以上の高速な機器が必要です。
高密度クラウドデータセンターは大規模なものが多く、建設と拡張のコストを削減するためにラックスペースを節約する必要があります。そのため、伝送容量を増やしながら必要なスイッチの数を減らすために、ポート数の多いスイッチやコンパクトなトランシーバーなど、高密度な機器が求められています。
低消費電力:消費電力が低ければ、効果的にエネルギーを節約でき、熱放散がうまくいくため、正常な作動が保証されます。
高可用性:100Gクラウドデータセンターでは、データセンターのアップグレードに対応する将来性のあるプラグ可能光モジュールなど、高可用性を備えた機器が求められています。
100Gクラウドデータセンターソリューション
クラウドプロバイダーのビジネスの成長を促進するために、以下では100Gクラウドデータセンターの内部の相互接続のための効果的なソリューションをご紹介します。
ToRとスイッチとサーバーの接続
この場合、伝送距離は通常5m未満で、データ伝送速度は10G/40Gとなります。適したソリューションは、10G/40G DAC/AOCです。DACはコスト、消費電力、放熱性に優れ、AOCは軽量で伝送距離が長く、設置やメンテナンスが容易といったメリットがある。100Gクラウドデータセンターの短距離伝送の場合、10G/40G DACがより費用対効果の高いソリューションです。
エッジコアとToRの接続
100m伝送をサポートする100G QSFP28 AOCに加え、MTP/MPOファイバケーブル付きの100G QSFP28 SR4トランシーバーもこの接続に使用できます。100G QSFP28 SR4と比較して、100G AOCはコストと消費電力を低く抑えることができます。しかし、100G QSFP28 SR4は、より長い伝送距離をサポートするだけでなく、デジタル診断機能を追加しているため、受信感度において優れたパフォーマンスが得られます。
スパインコアとエッジコアの接続
スパインコアスイッチとエッジコアスイッチ間の接続用として、100G QSFP28トランシーバーは、異なる伝送距離要求に対応するため、いくつかのタイプが用意されています。さらに、一部のQSFP28トランシーバーはPAM4技術に基づいており、データレートを2倍にしながら光信号の劣化を最小限に抑えることができるため、100Gクラウドデータセンターにとって効率的で費用対効果の高いソリューションとなります。
コアルーターとスパインコアの接続
この接続は、データセンターインターコネクト(DCI)に属し、超長距離伝送が可能です。推奨される100G DCIソリューションは、100Gコヒーレントソリューションと100G PAM4 DWDMソリューションです。コヒーレント光通信モジュールは、長距離伝送(80km~1000km)に最適です。オープンラインシステムを備えた100G PAM4 DWDM QSFP28は、80km DCIネットワークにおいてより経済的で便利です。
終わりに
この記事では、100Gクラウドデータセンターのあらゆる接続シナリオに対する複数のソリューションについて紹介しています。それぞれにメリットとデメリットがあります。クラウドプロバイダーは、特定のニーズに合わせて選択することができます。それらのソリューションがご参考になれば幸いです。
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