光ファイバの1芯/2芯構造:「シンプレックス通信」と「デュプレックス通信」の違い
LC/SC光ファイバーの選び方を紹介
光ファイバーには、シンプレックス(Simplex)通信の1芯とデュプレックス(Duplex)通信の2芯、2種類の構造が設けられた。1芯(シンプレックス)と2芯(デュプレックス)、それぞれの違い、特徴、メリットについて解説する。
目次
シンプレックス通信(1芯)
「シンプレックス通信」は、英語Simples communicationの直訳で、一方通行あるいは単方向通信のことを意味する。言わば、通信やり取りが同時に完成したわけではなく、送信か受信か、中の一つしか実行できないのは「シンプレックス通信」である。関連記事:「メディアコンバーター(メディコン/MC)の1芯・2芯とは?スイッチハブとの違いを解説」
デュプレックス通信(2芯)
「デュプレックス通信」は、英語Duplex communicationの直訳で、双方向通信のことを意味する。「シンプレックス通信」とは真逆の意味で、送信と受信が同時に実行できるのは「デュプレックス通信」である。さらに、「デュプレックス通信」には「半二重通信(ハーフデュプレックス)」と「全二重通信(フルデュプレックス)」、2種類の通信方式がある。
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「半二重通信」の場合、送信と受信はできるけど、同時にはできない。
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「全二重通信」の場合、送信も受信も同時に行われる。
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これを高速道路を走っている対面通行の車に例えれば、下記の図に示すようになる。
光ファイバーの選び方:1芯と2芯
仕様 | 特徴 | コスト |
---|---|---|
1芯(シンプレックス) | トラフィックやパケットの送信、データセンターや管理室への送信などといった単方向通信に向く | より安価で、高速通信に対応 |
2芯(デュプレックス) | サーバ、スイッチングハブ、データセンター間の通信やり取り、バックボーンネットワークなどの双方向通信に最適 | 機器の追加に応じて接続を改める必要がある |
「マルチモード(MMF)」と「シングルモード(SMF)」
MMF(OM1/2/3/4/5の詳細)はマルチモードファイバー(Multi-Mode Fiber)の略で、SMFはシングルモードファイバー(Single-Mode Fiber)の略である。光の伝送経路によって光ファイバーは2種類に分かれます。それぞれは光ファイバーの狭い中心部を通る「シングルモード」と一定の幅をもって通る「マルチモード」です。「シングルモード」と「マルチモード」は同じ外径(125μm)だが、コア径がまるで違う。
特徴・メリット | シングルモード(SMF) | マルチモード(MMF) |
---|---|---|
外径 | 125μm | 125μm |
コア径 | 9μm | 50μm以上 |
伝送距離 | 長距離用(40km以上) | 短距離用 |
光損失 | 低い | 比較的に高い |
通信速度 | 大容量かつ安定したデータ通信 | 短・中距離の高速通信 |
折り曲げの強度 | 折り曲げに弱い | 折り曲げに強い |
値段 | より高価 | 安価 |
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