キャンセル
https://media.fs.com/images/community/uploads/post/202201/17/post35-rectangle-large-type-2-f8e8c6326463de071cefdd8e753cfbef-agoh3yckm0.png

OSPFとBGP:AS内外の経路制御を解説

Moris

翻訳者 ともや
2022年5月19日 に投稿された

FS.COM|ネットワーク機器専門通販サイト

 異なるルーティングのアルゴリズムにより、IGPにおいて三つの計算手法が活用されている。それぞれは、ホップ数(通信経路上に存在する転送・中継設備の数)重視のディスタンスベクター(OSPF)、コスト値重視のリンクステート(RIP)、そして距離と方向の複合値を重視するアイブリット(EIGRP)である。


目次

OSPFとは

OSPFエリアとは

OSPFエリアの内部と外部

BGPとは

BGPの仕組みとループ回避

OSPFとBGP、両者の違いをまとめると

OSPFとは

OSPF(Open Shortest Path First)とは、ディスタンスベクター型ルーティングプロトコルの代表であり、通信経路のコスト値で最適ルートを決めるという経路制御の方式である。関連記事:「OSPFの動作について

SPF(コスト値)アルゴリズムによる経路制御

SPFとは、Shortest Path Firstの略で、宛先までのコスト合計値を計算した上で最適ルート(コストの合計値が最も低いルート)を決めるアルゴリズムである。

SPF(コスト値)コスト値の算出

 コスト値の算出は上記の公式に示す通り、10Mbpsのコスト値が10、1Gbps(1000Mbps)のコスト値が1と見なす。

 ルーターAのコスト合計値が4、ルートBのコスト合計値が11。ルートAを最適ルートだと見なす。

SPF(コスト値)アルゴリズムによる経路制御

 また、すべてのリンクが1Gbpsの場合、各ルートのコスト合計値は宛先によって異なる。ルーターAのコスト合計値が4、ルートBのコスト合計値が2。ルートBを最適ルートだと見なす。

SPF(コスト値)アルゴリズム

10G SFP+ DACケーブル|1,133円

OSPFエリアとは

OSPFエリアとは、同じトポロジマップ(LSDB)を持つルーターのグループであり、ネットワークの細分化による通信の効率化を実現した。

LSAとは、Link State Advertisementの略で、OSFPルーターの持つ自分に関する情報(ルーターID、リンク数、コストなどのインターフェース情報)が含まれている。

LSDB(Link State Database)とは、LSAを収納するトポロジテーブルであり、ネットワーク全体の構造いわゆるトロポジマップを反映するデータベースである。

OSPFエリア

 上記の図に示す通り、エリアA内のすべてのルーターが同じLSDB(エリアA)を共有する、エリアB内のすべてのルーターが同じLSDB(エリアB)を共有する。

OSPFエリアの内部と外部

ネットワークの細分化、いわゆるネットワークを複数のエリアに分割し、共通のポリシーやIGPで「内と外」を意味づけた。

 関連性の低い情報なら概要だけ掴み、関連性の高い情報を詳しく把握する。そいう基準に則って、エリア内のルーターは所在エリアの詳細なネットワーク構成を記録し、エリアの外に流出させない。一方、エリア外のネットワーク構成の詳細を知る必要がなくなることは、大規模ネットワーク内のLSAやり取りの削減・帯域幅の節約に繋がる。


OSPFエリアの内部と外部

 さらに、エリア内のネットワーク構成が変わる場合、各ルートのSPF値もそれなりに変わる。エリア内のすべてのルーターに知らせが届き、共有されたLSDBは更新される。それに対して、エリア外のネットワーク構成に変更がないため、SPF値の再計算を行わずに済む。

BGPとは

IGPに所属するOSPFとは違い、BGP(Border Gateway Protocol)とはEGPの一種として、AS間の情報通信を管理するルーティングプロトコルである。異なるAS間の経路制御を行い、最適なルートを選出する際に使われる。S5860-20SQ(20x10Gb SFP+、4x25Gb SFP28)|164,697円

パス属性アルゴリズムによる経路制御

ASとは、Autonomous Systemの略で、共通ポリシーを持つルーターやネットワークの集合体を意味する。そのASを区別・識別するために、各ルーターにユニークなAS番号が割り当てられた。

ASパス(AS_PATH)とは、そのパス(経路)上すべてのAS番号を記したリストである。

パス属性アルゴリズムによる経路制御

BGPはまさにASパに基づいて最適ルートを決めるルーティングプロトコルである。最も短いASパス(AS数が最も少ない)を最適ルートだと見なして、経路の優先順位を決めるというのはBGPの仕組みである。

BGPの仕組みとループ回避

BGPはTCPセッション179番による接続を使用して、経路情報の交換(OPENメッセージ)を行う。その経路情報の中に、自身のAS番号、ルーターID、BGPバージョン、自分の保有している経路情報などが含まれる。

経路情報の交換(OPENメッセージ)を行う

 また、経路ループを回避するために、受信したASパスに自分のAS番号が含まれている場合、ルーターはその経路情報の受信を拒否する。


BGPの仕組み

OSPFとBGP、両者の違いをまとめると

項目
OSPF
BGP
正式名称
Open Shortest Path First
Border Gateway Protocol
ルーティングプロトコル
IGP(AS内プロトコル)
EGP(AS間プロトコル)
アルゴリズム
SPFツリー(コスト値重視)
ASパス(AS数重視)
実装の難易度
より簡単
複雑
管理範囲
中・小規模ネットワーク
大規模ネットワーク
計算に必要なCPU負荷
高い
高い
12.6k

おすすめのコンテンツ