FS 400Gポートフォリオ:データセンタネットワークのアップグレードを支援
大容量400Gデータセンターのトレンド
400Gデータセンターネットワーキングの市場は急成長を遂げていて、競争が激化しています。仮想データセンターの構築、IoT(Internet of Things)、クラウド・コンピューティングなどが、データセンタートラフィックの増加と大容量400Gデータセンター・ネットワーキング・ソリューションの需要を推進させています。
将来性のある進歩しつつある技術として、400Gイーサネットは高速かつ大容量を実現し、100GbEから400GbEへの効率的なアップグレードを提供しています。この記事では、クラウド事業者、サービスプロバイダー、企業などネットワークをアップグレードの前に考慮すべきことと、アップグレードにおけるFS 400Gポートフォリオの役割を詳しく説明します。
目次
100GbEから400GbEへの効率的なアップグレード
現在、ほとんどのデータセンター、メトロ、長距離のネットワークでは、費用対効果の高い100Gイーサネットを使用しています。ネットワークを次のレベルにアップグレードするために、ネットワーク事業者や企業にとって、以下の重要な検討事項を考慮しなければなりません。
インフラのアップグレード
100GbEから400GbEへのアップグレードには、400Gbpsのデータ転送レートをサポートするためのアーキテクチャの変更が必要です。そのため、データセンターのインフラにおけるさまざまな製品をアップグレードする必要があります。
後方互換性
もう1つ考慮する必要があるのは、QSFP-DD ネットワーク エレメント ポートは、プラガブル NRZ(非ゼロ復帰)QSFP光トランシーバ、DAC/AOC との後方互換性があることです。しかし、従来のQSFP28 および QSFP+ ポートは QSFP-DD プラグインとの前方互換性がありません。従来のNRZ 100G または 40G QSFP ネットワーク エレメントを、従来のDAC/AOCを備えた QSFP-DD スイッチに接続する場合、後方互換性による実用的な利点が得られます。しかし、400G QSFP-DD ポートが十分に活用されていない場合、これらの実用的な利点は否定される可能性があります。
NRZ変調とPAM4変調
現在、NRZ(Non Return to Zero、非ゼロ復帰)とPAM4(Pulse Amplitude Modulation 4、ぱむふぉーとも読む)、この2種類の信号変調技術は超高速通信ネットワークの構築において広く使用されています。理論的には400G-SR16のように16×25GのボーレートNRZが400Gイーサネットに使用可能ですが、リンク損失やサイズが高性能な400Gネットワークの要求を満たすことができません。一方、PAM4では、ボーレートの半分でより高いビットレートを実現できるため、データセンター事業者は既存のチャネルを潜在的な400Gイーサネットのデータレートで使い続けられることになります。その結果、PAM4はNRZを抜いて、400G光モジュールの光信号伝送に適した変調方式となりました。
しかし、PAM4とNRZ接続は相互運用性はありません。つまり、ネットワーク事業者はそれを考慮し、従来のネットワークを400Gネットワークに統合するための詳細な計画を策定する必要があります。関連記事:「PAM4とNRZの意味・違いとは」
新たな複雑さ
前述した点以外にも、400Gのアップグレードには一連の複雑な問題が伴います。400Gでは、最大データ転送速度が100Gの4倍になるため、ネットワーク事業者は、必要なインタフェース、リンク距離、新しい規格、新しいデバイスやテクノロジーへの移行に関する実用的な検討事項について計画する必要があります。さらに、将来的にコストのかかるアップグレードを避けるために、効率的で高品質な400Gのソリューションが求められています。
FS 400Gポートフォリオの役割
導入者の独自の400G要求を満たすために、FSは400Gスイッチ、光トランシーバ、光ファイバケーブルなどの完全なポートフォリオを提供しています。FS 400Gソリューションはネットワーク全体の効率を向上させると同時に、安全性、カスタマイズ性、ビジネスの収益性と持続可能性を高めることが可能となります。そのため、FSはクラウド事業者、サービスプロバイダー、トラフィック増に悩む企業などにとっては、理想的な選択肢となります。
下図はFS 400Gポートフォリオを使用した高密度400Gソリューションです。
最大限の配置柔軟性
FS 400Gスイッチをスパイン・スイッチとして使用することで、FS 400Gソリューションは100/400Gスパインの相互接続をサポートできます。400Gオープンネットワークスイッチとして、SFP28、QSFP+、QSFP28、QSFP56と後方互換性のある32ポートを備えています。各QSFP-DDポートは、400、200、100、40Gbpsをサポートし、ダウンリンクポートは200、100、50、25 Gbpsポートとして、設定できるため、柔軟な移行が可能になります。
400Gファブリックの互換性
FS 400Gのポートフォリオは、オープン・ネットワーク・インストール環境(ONIE)をサポートします。NOSをインストール・アンインストールすることに特化した「ONIE(Open Network Install Environment)」と呼ばれるOSがインストールされているため、購入者は好みのONIE対応NOSをインストールして使うことができ、オープンなネットワーク・ハードウェア・エコシステムを実現します。
高速・高品質なデータ転送
完全なQOS-キューイング & スケジューリングにより、FS 400Gポートフォリオは、輻輳の緩和と高品質のデータ転送を確保します。PFC/ECNなどのネットワークフロー制御機能に基づいて、最新のデータセンターアプリケーションに必要なエンドツーエンド、ロスレス、低遅延の転送型RDMA基本ベアラネットワークを構築することが可能です。
FS 400G製品シリーズ
FS 400G製品 | 仕様と特徴 |
---|---|
400Gデータセンタースパインスイッチ |
◉25/40/50/100/200/400GbEインターフェース速度で柔軟な展開が可能 ◉1+1ホットスワップ電源と5+1ホットスワップファン ◉PTP (プレシジョンタイムプロトコル) ◉マイクロ秒のレイテンシとゼロパケットロス ◉複数のONIEと互換性のあるシステムを提供
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400G QSFP-DD光トランシーバー |
◉400Gデータセンターへの直接接続を実現 ◉低消費電力、高密度、高速ポートを装備 ◉ホスト機器との相互運用性テスト済み ◉さまざまなアプリケーションシナリオと独自のニーズに対応
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400G QSFP-DD AOC |
◉低消費電力、高信頼性、高速な相互接続を実現 ◉MMFで比較的長い接続に対応 ◉データセンターおよびクラウドネットワークに400Gを導入するための高密度ソリューション代替品 ◉IEEE802.3cd、OIF-CEI-04.0、QSFP-DD MSAおよびQSFP-DD-CMIS-rev4p0に準拠
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400G QSFP-DD DAC |
◉より高速なデータ転送を実現したQSFPの新世代パフォーマンス ◉ケーブル内部レインワイヤの追加と自社設計のPCBAにより、低損失、低スキュー、高NEXTを実現 ◉360度EMIシールド、亜鉛ダイキャストシェル設計 ◉業界標準仕様(SFF-8679, SFF-8636, QSFP-DD MSA 仕様 Rev 4.0.)に準拠
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400Gブレイクアウト ケーブル |
◉優れた性能、品質、信頼性のために業界性能基準に適合するようテスト ◉400Gー4x 100Gイーサネットの相互運用性をサポート ◉パッチングを簡素化し、短いリンクに費用対効果の高い方法を提供 ◉ホットプラグ可能なQSFP-DDおよびQSFP28 MSAに準拠 ◉低挿入損失と超低クロストークによる性能向上
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400G MDCケーブル |
◉US Conec MTP®&MDCコネクタ ◉スラックの収納や配線のために、ケーブルをよりタイトに曲げる可能 ◉柔軟なシステム設計で安定した信号を提供 ◉データセンター内のスペースを節約し、エアフローを促進 |
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